【年齢と妊活】妊活するには何歳が最適?20代、30代、40代、年齢別に見る妊活と不妊治療

赤ちゃんが欲しいと思った時、いざ気になるのは女性の年齢ではないでしょうか。近年、働く女性の急増で晩婚化が進んでいます。それに伴なって「妊活」の方法の変化や「不妊治療」を行うカップル、夫婦が増えてきているのも事実です。この記事では、赤ちゃんが欲しい人に向けた、年齢別の一般的な方法、確率を教えます。

年齢によって違う「妊娠力」

通常の妊娠治療のステップアップ

一般的に妊活、不妊治療はの流れは、タイミング法(自然妊娠)、人工授精、体外受精・顕微授精と段階的に高度な治療へと進むことが多く、これを『治療のステップアップ』といいます。その前提として、必要な検査をちゃんと受けていることが重要です。

タイミング法」は、排卵日に合わせて性交渉をすること。

人工授精」は、マスターベーションで射精した精液を処理して、女性の子宮に注入する方法。

体外受精」は、精子と卵子を体外に取り出し、できた受精卵を子宮に戻す方法。

顕微授精」は、1つの精子を卵子に直接注入して受精させる方法。

女性側の年齢によって治療の選択は異なる

女性の年齢一ヶ月あたり
妊娠率
妊娠するまでに
かかる月数
一年以内に
妊娠する確率
20代前半25%4ヶ月97%
20代後半15〜20%5〜6ヶ月86〜93%
30代前半10%10ヶ月72%
30代後半8.3%12ヶ月65%

こちらの表は、一般的な夫婦の妊娠率の経過を表しています。なんとなく分かってはいても、やはり女性の年齢が上がるにつれ妊娠率の低下、イコール不妊率が上がってくるのは事実です。

ではこの事実を踏まえ、子供を持ちたいと思っている夫婦が不妊治療に取り組む際の心得はどんなことがあるのでしょうか。
今回は年齢別に不妊治療への取り組み方をまとめました。

20代~30代前半

女性の妊娠する能力は20代がピークであるのは先ほどのグラフでも顕著に現れています。ですから、20代~30代前半の年齢であれば、タイミング法を月経周期に合わせて6周期、それでも妊娠しない場合は人工授精を5~6周期でおこなう方法が一般的です。

日本産科婦人科学会では、体外受精・顕微授精による妊娠率を発表しています。これらの治療をした総数のうち、赤ちゃんを産むに至った割合は、30歳では20.6%です。

まだ時間的に余裕のある20代~30代前半では、治療をスタートして2年くらいはタイミング法と人工授精の一般治療で様子を見ることが多いです。ただ、女性が若いほど妊娠率は高いので、20代後半辺りからは『早めに体外受精にトライする』という考え方もあります。

30代後半

30代前半ではゆるやかだった妊娠力の低下が、35歳を過ぎると急加速し、妊娠しにくくなります。また、年齢とともに子宮や卵巣も老化して、子宮内膜症や子宮筋腫を患う人も増えてきます。これらが不妊や妊娠に影響する場合もあり、どちらの治療を優先するか、悩ましい問題も出てきます。

日本産科婦人科学会のARTデータでは、治療をした総数のうち、赤ちゃんを産むことができた割合は、35歳では18.1%、38歳では13.6%です。

もちろん個人差はありますが、一般的に35歳からは、妊娠・出産には時間的な余裕は少ないと考えましょう。検査と並行してタイミング法を3~6周期、人工授精を3~6周期が目安といえます。1~2年程度で体外受精へステップアップが現実的な流れです。

40代

40代からは、さらに妊娠しにくくなります。加齢による卵子の老化で染色体異常が起こりやすいため、妊娠につながる質のよい卵子の排卵が少なくなります。そして、妊娠しても流産する確率や、妊娠継続出来ても染色体異常の胎児率が高くなります。

40代以降ですと、すでに妊娠しにくい年齢です。タイミング法や人工授精の治療効果は薄いといえます。検査と並行してタイミング法と人工授精を3周期程度行って、早期の体外受精へのステップアップが好ましいです。

日本産科婦人科学会のARTデータでは、治療をした総数のうち、赤ちゃんを産むことができた割合は、40歳では8.8%。45歳では0.8%です。

正直数字で見ると厳しい数字ではありますが、妊娠して子どもを授かっている人はいます。自分たちの可能性を医師に確認し、現実を受け止めた上でトライを。例えば『体外受精を3回』『43歳の誕生日まで』など、終了の目安を考えておくのも一つの方法です。また、体外受精をしても妊娠率が低いので、『高度な治療はしないで、タイミング法や人工授精をする』という考え方もあります」

まとめ

子供を持つ持たない、不妊治療を行う行わない、どのように考え、どの選択を行っていくかもそれぞれカップルによって千差万別です。
今回記載した通り、治療パターンも様々あります。パートナーとよく話し合って、お互いの納得のいく形で治療の選択を行っていってください。

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