妊娠中期頃から多くの妊婦さんが体験するお腹の張り。「お腹の張り」とは子宮が硬くなる状態をいいますが、これには様子を見ていいものと、すぐに受診が必要なものがあるんです。
特に始めての妊娠では「こんなにお腹が硬くなって赤ちゃんは大丈夫?」と不安になるママも多いです。
この記事では、なぜ張るのか、安全な張りと危険の張りの違いまとめてみました。
妊娠中の安全なお腹の張りと危ない張り
妊娠中の「お腹の張り」とは何か?

多くの妊婦さんが経験する「お腹が張る」という症状。これはそもそも身体で何が起こっているのでしょうか?
実はこれ子宮の収縮が原因なんです。
赤ちゃんのいる子宮は筋肉でできており、通常はこの筋肉が緩んだ状態です。しかし、ママの行動や何らかの刺激によって筋肉が緊張し、収縮することがあります。この状態を医学的には「子宮収縮」と呼び、一般的に「お腹が張る」という言葉で表されているんです。
このお腹の張りは妊婦さんによって症状や感じ方も様々。生理痛のように下腹部が痛くなる方、お腹全体が引っ張られるように感じる方、いつもよりお腹が硬い状態になる方など、この様に色々なタイプがあります。
そして、張りが起きやすい時期や頻度も妊婦ごとに違います。基本的に妊娠中ならよく起こる現象ですが、中にはこの張りが危険を知らせるサインの時もあるので、注意が必要です。
これってお腹の張り?気づかない人はセルフチェック
「お腹が張る」っていまいち分からない…。そんな人はセルフチェックで確認してみましょう。
妊娠中のお腹は本来柔らかい状態です。張っているとどんな感じになるのか、まずは二の腕の硬さでイメージしてみましょう。
二の腕を使ってチェックしてみる
力を入れていない時のプニプにした感触が、通常の張っていない時のお腹としましょう。それに比べ力こぶを作って硬くなった部分は、お腹が張った時の感触に近いです。
妊娠25週ごろからは仰向けでチェック
「もしかして、お腹張ってるかな?」と思ったら、仰向けに寝た状態で、お腹に手を当てて硬さをセルフチェックしてみましょう。触ってもすぐに分からない場合は数分後にもう一度チェックしてお腹の硬さが変化しているかチェックしてみましょう。
安全なお腹の張りは、休めばすぐに治まる
子宮は赤ちゃんの成長と共に大きく膨らんでいきますが、一時的に元に戻ろうと子宮が収縮すると「張り」として感じることがあります。
ただ、このような張りは一時的で、数分で治まることがほとんどです。
少し休んで治まるなら、それは「安全な張り」と言えます。
目安としては、妊娠29週以前は1時間に2回までの張り、妊娠30週以降は1時間に4回までの張り、横になる・座るなど少し休んでいれば治まる、胎動が感じられる、これらが挙げられます。
このような張りなら、次の健診まで様子を見ても大丈夫でしょう。
これは危険!お腹の張りの症状
・横になって休んでも治らない
・規則的な周期でお腹が張る・痛む
・出血がある
こういった場合は何かトラブルのサインの可能性があります。後期切迫流産、切迫早産の可能性があるので産院に連絡して受診するようにしましょう。その際の状況を記録しておくと、診察時に担当医へ説明しやすいのでおすすめです。
まとめ
妊婦さんの多くは「お腹の張り」を経験します。
初めて気がついた時は「赤ちゃんが苦しんでいるのでは?」と不安になる方も多いです。でも大体の場合は安静にしていれば治る場合がほとんどです。お腹の張りは赤ちゃんが「ゆっくり休んでね」のサインだと思ってリラックスして横になることをお勧めします。
引用元: 最新!初めての妊娠・出産新百科(ベネッセコーポレーション)