今では妊娠、出産しても仕事を継続するママたちは多くいらっしゃいます。妊娠を機に仕事をどうするか、働き方や職場を変えるのか?子供ができると、ママの立ち位置や考えもいろいろと変わってきますよね。今回はそんな仕事に対するママの気持ちの整理や、役立つ制度をご紹介します。
妊娠出産しても変わらず働きたい!
妊婦さんの仕事関連スケジュール
働くママにとって、まず最初に訪れるのはつわりとの戦いでしょうか。この辛い時期に、仕事をしているとついつい身体に負荷がかかってしまい、切迫流産にもなりかねません。自分の体調を見ながら、職場への報告タイミングなど、夫婦でしっかり話し合いましょう。
1 | 妊娠確定 | 妊娠2ヶ月ごろ |
2 | 今後の仕事どするか考える | |
3 | 妊娠報告 | 妊娠3ヶ月ごろ |
4 | 仕事の引き継ぎ準備 | 妊娠5、6ヶ月ごろ |
5 | 仕事の引き継ぎ | 妊娠7、8ヶ月ごろ |
6 | 産休、または退職 | 妊娠9ヶ月ごろ |
7 | 保育園リサーチ | |
8 | 出産 | |
9 | 育休(仕事継続の人) | |
10 | 職場復帰 |
職場への妊娠の報告タイミングは?
流産の可能性が低くなる妊娠10週を目安に、まずは直属の上司に報告しましょう。伝えるのが遅くなると体調不良など無理をして余計に職場に迷惑がかかってしまうこともあります。赤ちゃんのことと、ママの体調を最優先して職場への報告を行いましょう。
仕事を上手に引き継ぐコツ
引き継ぎファイルやマニュアルを作るなど、自分がいなくても仕事の内容が分かるようにまとめておきましょう。産休(退職)前に、後任の人に一度業務を任せてみるのもいいでしょう。また関係各所への挨拶とともに、後任がスムーズに業務を進行できる配慮も大切です。
出産後も仕事を続ける?辞める?気持ち整理チェックリスト
ママ自身、妊娠出産のタイミングでこれからの働き方に関して悩む事は多くあると思います。仕事に対する考え方を整理する上で必要となるチェックリストを作ってみました。このチェックリストを合わせながらご自身の仕事や育児への考えをまとめてみてください。
- 今の仕事は自分にとって続けるメリットはあるか
- 仕事に対する自分の意欲はあるか
- 退職した場合、減った収入で生活はしていけるか
- 夫は妻の仕事に理解はあるか
- 職場は産後の女性が働きやすい環境か
- 上司は子供を持ちながら働くことに理解はあるか
- 自宅付近の保育園事情はどうか
- 幼児期は自分が教育したいという気持ちは強いか
- 積んだキャリアは一旦ストップしても生かせるか
- 雇用形態にこだわりがあるか
仕事をする上で妊婦さんの生活注意ポイント

- 通勤ラッシュを避ける
- デスクワークは時々身体を動かす
- 冷えに注意する
- 立ち仕事や重労働はなるべく避ける
- お腹が張ったら休憩する
ずっと同じ姿勢でいたり、身体が冷えると血行が悪くなり、お腹の張りや腰痛などの原因になります。また、立ち仕事や重労働も切迫流産・早産の原因になります。仕事の負担を減らしてもらったり、こまめに休息をとるなど対策を心がけましょう。
働く妊婦のためのお助けガイド
仕事を軽減してもらったり、体調が悪い時に休むのは、妊婦さんの権利です。働く妊婦さんのための制度を活用しましょう。
妊婦さんを守る法律
雇用機会均等法では母性健康管理の観点から、妊産婦が健康診断などを受け、医師などから指導を受けた場合、その指導を守るために、事業主は「妊娠中の通勤緩和(時差通勤、勤務時間の短縮等の措置)」「妊娠中の休憩に関する措置(休憩時間の延長、休憩回数の増加等の措置)」「妊娠中または出産後の症状等に対する措置(作業の制限、休業等の措置)」など、必要な措置を講じなければいけないことになっています。妊婦さんを守る法律がしっかりとあることを知識として持っておきましょう。
「母性健康管理指導事項連絡カード」
母子健康手帳についていること連絡カードは、妊娠悪阻(にんしんおそ)や妊娠高血圧症候群、切迫流産などで体調が悪い時に医師に記入してもらい、職場に提出するものです。
通勤時間の短縮や休業など、具体的な措置を医師から提示してもらえるので便利です。ただし、医師に書いてもらう際、文書料がかかります。詳細については地域の自治体にご確認ください。
マタニティマーク
厚生労働省のマタニティマークは、周囲の人が妊産婦への配慮をしやすくするために作られたものです。特に妊娠初期でつわりで辛く体調が悪い時期など、見た目だけでは妊婦であると気付いてもらえない時に役立ちます。
自治体で母子手帳と一緒にもらえる場合や、ベビー服を取り扱う量販店などでももらえることがあります。是非活用しましょう。
つわりについてはこちらの記事↓
保育園探しの手順
- 役所で保育園の資料をもらう、またはインターネットで調べる
- 通園可能な園をリストアップ
- 見学の予約・見学
- 申込
待機児童の多い地域では妊娠中に情報収集をしておきましょう。地域によっては1歳児クラスには入りにくく、早めに育休を切り上げて0歳児の4月から入園した方がいい場合もあります。園の候補が絞れたら見学の予約を入れます。産後では育児が忙しくなるので、出産までに見学しておくといいでしょう。
認可保育園の4月入園は、前年の10〜11月ごろに受付を行います。受付期間は自治体によって異なるので確認してみましょう。認可外保育園の場合は、直接施設に申込みを行います。
産休・育休後の職場復帰

産休(産前・産後休業)は出産予定日の6週間前(多胎の場合は14週間前)と産後8週間取得可能となっています。育休(育児休業)は産後休業後、子供の1歳の誕生日の前日まで取れます(延長措置あり)。育休はママとパパそれぞれが調整しながら取る人もいます。職場復帰後は送り迎えなども含め、夫婦の連携が大事になります。妊娠中から具体的に相談しておきましょう。
まとめ
働くママにとって、「妊娠」「出産」は人生の中でも自分の方向性を決める上で大きなトリガーとなるタイミングではないでしょうか。この機会に、仕事と育児について、自分自身と向き合ってゆっくり考えてみるのもいいかもしれませんね。
引用元: 最新!初めての妊娠・出産新百科(ベネッセコーポレーション)